2022年フィリピン次期大統領は娘のサラ・ドゥテルテ?
今月フィリピンで行われた中間選挙では、ドゥテルテ大統領を支持する候補者たちが圧勝しました。
国民からの高い支持率を獲得し続けているドゥテルテ大統領の、これまでの3年間の実績が認められた結果と言えるでしょう。
そんなフィリピンでは、早くも2022年の次期大統領選について議論が交わされています。
<次期大統領は娘のサラ氏?>
最も有力な候補として名前が挙がっているのは、ドゥテルテ大統領の娘であり現ダバオ市長でもあるサラ・ドゥテルテ氏です。
もともと政界の出身ではなかったサラ氏ですが、いわゆる”親の七光り”で市長に上り詰めました。
ドゥテルテ大統領の血を引き継いだ彼女は、父親と同じく、もしくはそれ以上のパワフルさを持ち合わせており、過去には住民と争っていた裁判官を殴るという事件も起こして話題となっていました。
今回の中間選挙でも上院の改選12議席のうち9議席を、彼女が推していた政権派の候補者が勝ち取り、その存在感を見せつけています。
2022年の大統領選への出馬については、「2021年1月までに決断する」と述べています。
故マルコス元大統領の長女や、エストラダ元大統領の長男などの政界の有力者と協力関係を深めており、着々と出馬の準備を進めているようにも見えます。
<サラ氏以外の候補者>
次期大統領出馬には、サラ・ドゥテルテ氏以外だと、現在のところ以下の候補者が有力とされています。
◆シンシア・ビリヤール氏
上院改選でトップ当選した国民党議員
◆グレース・ポール氏
2016年の大統領選に出馬経験あり
◆フェルディナンド・マルコス氏
故マルコス元大統領の長男
◆レニー・ロブレド氏
麻薬戦争を批判する、唯一の反ドゥテルテ派候補者
<ロドリゴ・ドゥテルテ氏の再選もありえる?>
フィリピンでは、大統領の任期は6年とされており、再選は憲法で禁止されています。
しかし、今後3年間の間に改憲され、再びロドリゴ・ドゥテルテ大統領が選ばれるかもしれない、という話も浮上しています。
現に2018年7月の新憲法草案には大統領任期を「1期4年で2期まで」に改めると記されていました。
ドゥテルテ大統領は、前述したように支持率は高く常に70〜80%をキープしています。
麻薬撲滅政策に関しては批判も多いものの、有権者の多くは高く評価しており、住民への世論調査でも「1年前より居住地域で薬物使用者が減った」と回答した人が66%に上りました。
彼の再選を願う国民も少なくないでしょう。
しかし当の本人は、「大統領という職務に固執する考えはない」とコメントしています。
また、娘のサラ氏の出馬に関しても、連邦制導入で異論があるため、「認めない」としています。
日々変化の激しいフィリピンの政界ですが、これからの3年間はさらに様々な動きが活発となり、目が離せなさそうですね。
経済が順調で国は発展を続けていますので、それが滞らないように先導できるリーダーが生まれることを期待したいものです。