フィリピン、マニラ首都圏のオフィス賃料が平均8.6%上昇
フィリピン不動産は年々価格が上昇していますが、オフィスの賃料も同様に上がってきているようです。
アメリカの不動産仲介会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの調査によれば、2019年1〜3月のマニラ首都圏の高級オフィス賃料は、平均1平方メートルあたり月946ペソ(約1,900円)で、昨年の同時期と比べて8.6%上がったとのこと。
マニラ首都圏の都市別で見ると、以下のような数字になっています。
<1平方メートルあたりの月額>
■タギッグ市:1,201ペソ(約2,402円)
■マカティ市:1,195ペソ(約2,390円)
■パラニャーケ市:1,050ペソ(約2,100円)
■パサイ市:941ペソ(約1,882円)
■ケソン市;854ペソ(約1,708円)
■モンテンルパ市:804ペソ(約1,608円)
■マンダルヨン市:786ペソ(約1,562円)
■パシッグ市:734ペソ(約1,268円)
やはりボニファシオ・グローバルシティのあるタギッグ市がトップですね。
このエリアは日本人駐在員も多く、日本のビジネス街をも凌ぐ洗練された近代都市が築かれています。
治安も他の都市と比べてずば抜けて良いのが特徴です。
どの市も毎年約5%ほど賃料は上がっているそうです。
2019年は、1,050ペソとなっているパラニャーケ市が引き上げ幅が最も大きかったとのこと。
パラニャーケ市はマニラ湾に面している首都圏の都市の1つで、ソレア・リゾート・アンド・カジノ、シティ・オブ・ドリーム・マニラなカジノ併設型の大型ホテルがあるため観光客も多いエリアです。
需要に対してオフィスの供給量がまったく足りていないことから、価格が急上昇したと見られています。
逆に、オフィスの空室率はどうなっているかというと・・
■ケソン市:9.9%
■マンダルヨン市:7.1%
■タギッグ市:5.5%
■マカティ市:1.9%
となっています。
やはりマカティ市とタギッグ市は安定した不動産需要があるのが分かりますね。
マカティ市に関しては、空いているオフィス物件がほぼ無いような状態です。
そして、新規供給量が最も多かったのは約210万平方メートルのタギッグ市。
続いてマカティ市、続いてモンテンルパ市、ケソン市となっており、それぞれ100平方メートル以上供給量が増えています。
フィリピンでオフィスを構えている企業の業種は、コールセンターなどのBPO(外部業務委託)産業、従来型企業(BPOではないもの)、オフショア・ゲーミング企業などです。
フィリピンでは個人向けの不動産投資も人気ですが、現地で新規ビジネスを立ち上げる日本人も多くなっています。
その際、オフィスはやはり経済中心地に置くのがベターでしょう。
タギッグ市、マカティ市は日本で言う東京や新宿のようなものです。
賃料が上がっていくことは避けられませんが、それは同時にフィリピンの経済が順調に成長している証拠。
世界の名だたる大企業が、フィリピンにこぞって進出してきているのも納得です。