黒魔術師の住む島?!シキホール島を旅してみよう
7,000以上もの島々から成るフィリピンには、首都マニラのあるルソン島、英語留学先として人気のセブ島、高級リゾート地として知られるパラワン島やボラカイ島など、有名な島の他に、私たち日本人は名前すら聞いたことのないような島もたくさんあります。
スキューバダイビングやアイランドホッピングなどのマリンアクティビティでは、あまり知られていない無人島に行くこともありますが、今回ご紹介したいのは「シキホール島」です。
シキホール島は、知る人ぞ知る隠れた楽園の島として、実は少しずつファンが増えている島なのです。
<シキホール島の伝説>
シキホール島には、ちょっとファンタジーな伝説があります。
もともとこの島は、フィリピンがスペインに統治されるよりも前から、「黒魔術師の住む島」として知られていました。
実際に黒魔術師がいるかどうかは分かりませんが、シキホール島は薬草が採れることでも有名で、一部の人々は薬草を使って治療する呪術師を目がけて、わざわざフィリピンの他の地域や外国からやって来るそうです。
神秘の石、ガラス瓶、ストローを使って体の悪い部分を取り除くという「ボロボロ」とい魔術で実際に治療をしていた人もいたそうですが、どうやら噂によると2014年に亡くなってしまったのだとか。
この他にもシキホール島は、かつてスペイン人が隣の島から見た時にぼーっと光って見えたそうで、「火の島」などとも呼ばれて恐れられていました。
また、この島は「惚れ薬(Love potion)」が手に入る!ということでも有名です。
こちらは島で採れたハーブを調合して瓶詰めしたもので、普通にお土産屋さんで売られているので案外簡単に手に入ります(笑)
興味のある方は記念に買ってみては?
<シキホール島はどこにあるの?>
シキホール島は、フィリピン中部のビサヤ地区にあります。
リゾート地として知られるボホール島の南、ネグロス島の南東部にあたります。
最も簡単なアクセス方法は、まずネグロス島まで行き、そこの「ドゥマゲテ」という都市からフェリーで2時間ほどです。
<実際は美しい神秘の島>
黒魔術師伝説などと聞くとちょっと怖いイメージもありますが、実際のシキホール島は青い海、白い砂浜、満点の星空、そして緑豊かな大自然が広がる大変美しい島です。
観光開発がまだそこまで進んでいないため、手付かずの自然が残っており、素朴なフィリピン人たちが平和にのんびり暮らしています。
特に盛んな産業もなく、人々は漁業や農業だけで細々と自給自足の生活をしています。
島の大きさは、沖縄の宮古島の約2倍、淡路島を一回り小さくしたくらいで、人口は8万人。
山も川もあり、恵み豊かな島です。
<最近は欧米人が永住している>
フィリピンは治安が悪いというイメージがありますが、シキホール島は黒魔術師の伝説もあってか、あまり悪者は近づかないようです。
最近は少しずつ世界でも認知度が上がってきており、特にヨーロッパの人々を中心に永住者が増えているそう。
フィリピンはキリスト教徒が大半なので、宗教や文化も似ていて馴染みやすいのかもしれません。
また、この島ではフィリピン語であるビサヤ語のほかに英語が通じるため、言葉を習得する必要もなく便利ですね。
天候も快適で、年間平均気温は27度程度。
1日を通して大きな気温の変化がないため過ごしやすく、日本の夏のように蒸し暑くないのでクーラーも要りません。
<シキホール島の見どころ>
■サラグドンビーチ
行くのはちょっと大変なシキホール島ですが、滞在してみると都会の喧騒を忘れてものすごくのんびりできる非日常的な時間が過ごせます。
特におすすめなのは、サラグドーンビーチ。
こじんまりとした小さなビーチですが、人も少なく静かです。
食堂のある休憩所が近くにあるので、飲食もできます。
夕方、このビーチに日が沈む風景はとても綺麗です。
■バレーテツリー
樹齢400年以上という、神秘的で大きなマングローブの木です。
とにかく大きくてすごい迫力。
戦時中は根っこに日本軍が隠れていたという話もあります。
精霊や妖精が宿っているという言い伝えもあり、スピリチュアルな雰囲気を醸し出しています。
パワースポット好きには特におすすめです。
木の根元には池があり、ここではドクターフィッシュ(魚が足の角質を食べてくれるアレです)も体験できます。
■カンブガハイ・フォールズ
3箇所ある滝で、道は険しいですが、マイナスイオンを全身に浴びることができます。
ターザンロープを使って川に飛び込むアクティビティもあるので、やってみたい人は着替えを持ってくると◎
■ラシ教会
シキホール島にもキリスト教徒が多く、教会もあります。
「ラシ教会(St.Isldore Church & Lazi Convent)」は、1891年に建設された歴史あるもので、サンゴや石、木材などを使って造られています。
2012年にはフィリピン国立博物館の国立文化財に指定されました。
綺麗な淡い色の内装と木のぬくもりを感じる教会で、心を静かにしてくれます。
教会の向かいには修道院があり、ここはアジア地域で最大のものです。
<シキホール島での移動手段>
フィリピンでの主な移動手段はタクシーですが、シキホール島ではトライシクルかレンタルバイクになります。
トライシクルとは、3輪車のタクシーのようなもので、何人かで乗り合うと安く乗れます。
島内の小さな街エリアでは、ジプニーも走っています。
サラグドーンビーチに行く際はトライシクルで行くのがおすすめですが、ホテルまで帰る手段がないので、チップを渡して待っていてもらいましょう。
<シキホール島のおすすめホテル>
観光業がまだ発展途上なシキホール島ですが、ホテルはかなりたくさんあります。
しかしリゾートホテルは大変人気で、なかなか予約が取れません。
泊まるなら出来るだけ早めに予約しましょう。
■ココ・グローブ・ビーチ・リゾート
とにかく大人気で全然予約は取れないのですが、一番おすすめはこちらです。
観光スポットに行くのも便利な上、ホテルのサービスは最高級。
プール、パブ、砂浜のレストラン、スパなど全て揃っており、内装も外観デザインも非日常感を演出してくれて、思いっきりリゾート気分を楽しむことができます。
部屋の設備もサービスも充実しており、お客さんからの評価は常に最高。
日本語が話せるスタッフもいるので安心です。
■インフィニティ・ハイツ・リゾート
市内へのアクセスも良好な人気のホテルです。
ラシ教会やバンディラン山自然公園、バタフライ・サンクチュアリなどの観光スポットにも近く、便利な立地となっています。
サービスもクオリティが高く、部屋のアメニティも充実。
無料インターネット、屋外プールなど館内設備も言うことなしで、まず候補に入れたいホテルの1つです。
宿泊費は1泊10,000円〜。
■ホワイト・ヴィラズ・リゾート
ロケーション、サービス、設備どこをとっても高評価のヴィラタイプのホテル。
目の前は海で、のんびりハンモックで過ごすこともできます。
ビーチの上で席を作ってくれて食事ができたり、夜は満点の星空を楽しめたりと、シキホール島の旅を最高級にしてくれること間違いなし!
日本の予約サイトを使うと、安い時で1泊7,000円くらいからで宿泊できます。
リゾート地にあるヴィラタイプのホテルでこの値段はかなりレアです。
■トリス・バックパッカーズ・パラダイス
格安の宿をお探しならこちらがおすすめ。
1泊5,000で〜8,000円くらいで泊まれます。
部屋やサービスの質は上記3つのホテルには劣りますが、立地もよくインターネットもあり、レストランもあるので、便利です。
名前の通り、バックパッカーにぴったりのリーズナブルなホテル。
<フィリピンの穴場、シキホール島へ行ってみよう!>
いかがですか?
まだまだ観光客が少なく、静かな楽園となっているシキホール島。
何もない田舎だからこそ出来る、自然や地元の人たちとの触れ合いが、素晴らしい思い出になります。
セブやマニラはもう体験した、という方には特にオススメの穴場スポットです。
遠いですがアクセスはそれほど不便じゃないので、ぜひ連休があったら訪れてみてください。
きっと都会の喧騒を忘れて、身も心も芯からリラックスできるはずです。