フィリピン、セブ留学で気をつけたい病気
フィリピンは暑い国であるため、また発展途上国でもあるため、日本ではあまり馴染みのない病気にかかる可能性もあります。
また、海外留学は体も心も疲労するため、どうしても抵抗力が下がりがちです。
日本では特に健康に問題がない人でも、フィリピンで体調を崩してしまうパターンは多々あります。
せっかく英語留学に来ていても、具合の悪い状態で滞在していてはもったいないですよね。
体調管理というのは留学生活において最も重要なことです。
そこで今回は、フィリピン、セブ留学で気をつけたい病気とその予防法、日本から準備していきたいものなどをご紹介します。
これからフィリピン留学へ行く予定の方は、ぜひ参考にしてください!
1. 風邪
<雨季の寒暖差>
寒くて乾燥した環境でかかりやすいというイメージの風邪ですが、常夏の国フィリピンでも風邪にかかる人は大勢います。
特に風邪をひきやすいのは雨季です。
フィリピンの雨季は日本の梅雨とは違い、バケツをひっくり返したような集中豪雨が1日のうちのどこかで降るというタイプです。
もしこの雨に当たってしまうと大変!びしょ濡れどころではありません。
しかも、その濡れた体で室内に入ると、フィリピンの室内は半端じゃなくエアコンがきいていて、めちゃくちゃ寒いんです。
雨季に風邪をひきやすいのは、この寒暖差が原因です。
<上着を必ず持参しよう>
また、雨季でなくとも室内のエアコンが寒すぎて風邪をひく人は非常に多いです。
フィリピン人は皮膚が厚いのか全く平気な様子ですが、日本人のほとんどは、ショッピングモールも映画館もバスの中も、震えるような寒さだと感じるでしょう。
外は暑くても中は極寒なフィリピンでは、長袖の上着は必須アイテムです。
2. インフルエンザ
<7月〜9月にかけて流行>
え?常夏の国でもインフルってあるの?って思うかもしれませんね。
日本ほど騒がれてはいないものの、フィリピンでも7月〜9月にかけてインフルエンザが流行します。
この時期に渡航する予定の人は、可能であれば予防接種を受けておきましょう。
また、現地でも受けることは可能です。
<うがいもミネラルウォーターで!>
風邪もインフルエンザも、予防には基本の手洗い&うがいが効果的です。
ただ、フィリピンの水道水は体内に入らないように注意した方が良いので、心配な方はうがいもミネラルウォーターで行いましょう。
ちなみにフィリピン人は挨拶がわりにキスやハグをしますが、これらの接近でも感染することがあるので、風邪をひいてそうな人とは出来るだけ距離を置くことも予防策になります。
3. デング熱
<フィリピンでは珍しくない>
日本でも2014年に感染者が出て話題となったデング熱。
実はフィリピンでは大変ポピュラーな病気で、地元のフィリピン人はもちろん、日本人留学生でも感染している人がたくさんいます。
症状は重く、高熱や発疹などが出て苦しい思いはしますが、小さな子供や老人でない限りは1週間ほど入院すれば治ります。
<デング熱の予防法>
1週間で治るとはいえ、せっかく留学しにフィリピンに来ているのに入院して過ごしたくはないですよね。
デング熱を媒体しているのは「ネッタイシマカ」という蚊ですので、蚊に刺されないようにすることが何よりも大事です。
蚊の多い場所では長袖の服を着ることや、虫除けスプレーを使うのが効果的。
日本から持って行っても良いですが、フィリピン現地で売っているものの方が強力です。
人から人ヘは感染しません。
<デング熱を媒体する蚊が多いエリア>
常夏の国フィリピンでは、蚊はどこにでもいますが、どの蚊もみんなデング熱を媒介しているわけではありません。
気をつけたいエリアは、セブならコロンストリート付近など貧困層の住むエリアや、ボホール島など水が多いところです。
蚊は湿気が大好きなので、水たまりや雨のあとなども注意しましょう。
セブシティの中心地で蚊に刺されても、デング熱にかかる確率はかなり低いです。
<ワクチンもあったが・・>
フィリピンでは2015年に、アジアで初めてデング熱ワクチンが認可されました。
しかし2017年、「ワクチン接種によって、より深刻な症状が出る可能性がある」と製薬会社から警告があったため、公的接種は中止されています。
4. 熱中症
<とにかくフィリピンは暑い>
東京の真夏も相当な蒸し暑さですが、熱帯に属するフィリピンもやはり相当暑い国です。
最高気温は毎日30度以上になりますし、なんといっても日差しの強さが半端じゃありません。
日本のような蒸し暑さよりも、ジリジリと焼けるような暑さを感じます。
そのため、熱中症になるリスクはいつでもあります。
長時間外を歩くようなことは避けるべきです。
<喉が乾いてなくても水分を摂る!>
熱中症を防ぐポイントは、できるだけ日差しを避けることと、水分をたくさん摂ることです。
喉が乾いていなくても、体からはどんどん水分が抜けていきますので、気づいたら脱水症状を起こしていた、なんてこともあります。
飲み方のポイントとしては、一気にたくさん飲むのではなく、こまめに少しずつ何度も飲むことです。
5. 食中毒
<怖い食中毒>
もしかするとデング熱より怖いかもしれないのが食中毒です。
フィリピンは日本ほど衛生管理が行き届いていません。
そのため、菌やウイルスが体に入ってくる機会は多くなります。
食中毒の症状はさまざまですが、ひどくなると腹痛、下痢、嘔吐、発熱などでかなり苦しい思いをします。
フィリピン留学中は、風邪と同じくらい食中毒にかかりやすいので要注意です。
<食中毒の原因>
フィリピンで食中毒にかかるパターンには、以下のようなものがあります。
・ローカルの食堂での食事
地元のフィリピン人が利用している、いわゆる大衆食堂のようなところは、衛生管理がずさんなところがたくさんあります。
生の野菜や果物はもちろん危険ですし、食器などが汚染されている場合もあります。
・屋台フード
屋台フードといえば東南アジアの独特の文化なので試してみたい気持ちもあると思います。
しかし、多くの屋台では除菌や消毒など気にしていません。
食べ物も外に出しっ放しなのでハエがたかっている場合もあります。
加熱されたものであってもお腹を壊すことは普通にありますので、屋台フードにチャレンジする際は自己責任です。
・バーやレストランの飲み物
フィリピンのバーではビールなどを注文した際、瓶で提供されます。
その際、飲み口がホコリなどで汚れている場合が多々あるのです。
拭くか消毒してから口をつけないと、雑菌などが体に入る場合があります。
地元フィリピン人を見ていても、みんな瓶の口を拭く習慣があるようです。
どうやら、瓶の保管状態があまり衛生的ではないようです。
・カットフルーツ、野菜
フィリピンの市場ではめちゃくちゃ安く野菜や果物を売っています。
しかし、カットされたものをそのまま食べるのは危険です。
そのまま長時間放置され、汚染されている可能性もあります。
フルーツを食べたいなら、丸ごと購入して自分でカットしましょう。
・水道水、氷
フィリピンでは水道水は飲めませんので間違って飲まないこと。
また、レストランなどで出てくるお水に氷が入っている場合も、その氷が水道水で作られていることがあるので要注意です。
うがいや歯磨きにもミネラルウォーターの使用をおすすめします。
<アメーバ赤痢になることも>
食中毒にもいろいろ種類がありますが、特に怖いのは「アメーバ赤痢」です。
腸に潰瘍ができて、血便や下痢、腹痛などを引き起こします。
アメーバ赤痢にかかったら、病院で点滴などの処置が必要になります。
食品は十分に加熱してから食べることが重要です。
<寮の食事は大丈夫?>
フィリピン、セブ留学では寮で生活するパターンがほとんどで、食事も提供されます。
寮で出される食事に関しては、しっかりと衛生管理の行き届いたところで安全なものを作っていますので心配いりません。
しかし、稀に韓国系の語学学校では韓国料理が辛くて体に合わず、腹痛を起こす留学生もいるようです。
食中毒ではなくても、現地の食べ物が合わないことはありますので、自分の体と相談しながら食べるようにしましょう。
6. 狂犬病
<発症すれば致死率100%>
狂犬病は日本ではすでに撲滅されていて馴染みがないですが、世界中の多くの国々でまだまだ感染者・死者が多い病気です。
フィリピンでも、野良犬や野良猫などに噛まれて感染することがあります。
感染し発症すると、その致死率は100%で助かることはありません。
<野良犬、野良猫などに近づかない>
セブではよく野良犬や野良猫を見かけます。
可愛いのもいるのでつい触りたくなっちゃうかもしれません。
しかし、たとえ地元のフィリピン人が触っていたとしても、噛まれることもありえるため大変危険です。
動物には近づかないようにしましょう。
こちらが何もしなければ、動物の方から近づいてくることはほぼありません。
7. マラリア
<セブではほとんど心配なし>
デング熱と同様、蚊を媒体にして感染する病気ですが、基本的にフィリピンではミンダナオ地域にしかいません。
セブ、マニラなどでマラリアにかかることはほぼありませんので、そこまで過敏になる必要はないでしょう。
■風邪・食中毒の予防を徹底的に!
さまざまな病気や感染症があるものの、セブ留学で最も注意したいのは、風邪と食中毒です。
蚊は服や虫除けスプレーで防止できますが、風邪や食中毒に関しては日常生活で意識して対策することが何よりも重要です。
また、普段から体に無理をかけないよう時には休養をとったり、健康的な食事をすること、しっかり睡眠をとることも非常に大切です。
健康な体があってこそ、留学も成功します。
体に気をつけて実りあるセブ留学生活を送りましょう!