フィリピンの選べる洗濯方法いろいろ!
日本とフィリピンでは文化や生活様式にいろいろ違いがありますが、洗濯事情もまたフィリピン独自のものがあります。
日本では自宅の洗濯機で洗う、もしくはコインランドリーが主流かと思いますが、フィリピンには意外にもたくさんの選択肢があるんです。
洗濯が大好きなフィリピンの、おもしろ洗濯事情を探ってみましょう!
■洗濯機は使わないって本当?
フィリピンでは洗濯機が普及していないからみんな手洗いしている、という話を聞いたことがあるかもしれません。
これは事実で、一般市民や地方都市に住む人々のほとんどは洗濯機は持っていません。
フィリピン人の平均的な収入では、最低でも1台10,000ペソ(約20,000円)するような高級品はなかなか買えないのです。
というか、水道も電気もないような場所に住んでいる貧困層もいて、その人たちは手洗いするしかありません。
日中に干さないと乾かないという問題もあるため、朝早く起きてすぐに洗濯を始める家庭も多いそうです。
フィリピンの貧困層は子供がたくさんいる大家族が多いため、子供たちも手伝って家族みんなの服を洗っています。
1回に3時間以上かかることもあり、彼らにとって洗濯は生活の中の大きな比重を占めています。
そして、干すためのベランダなど当然ないため、どこだろうと構わずその大量の服を干します。
ひどい時は電線も物干しに利用していてすごく危険なのですが、彼らにとってはもはや当たり前で、そんなこと気にしないようです。
一方で、首都マニラのマカティやBGCなどのようないわゆる富裕層が住むエリアの人々は、日本と同じように洗濯機で洗濯しています。
日本人にとっても高額である、乾燥機付きのドラム式洗濯機も普通に使われています。
このように洗濯事情においても、フィリピンでは格差があります。
■コンドミニアムの設備
日本人など外国人向けの高級コンドミニアムは基本的にすべて家具家電付きで、洗濯機が最初から設置されている場合が多いです。
新築ならもちろん洗濯機も新品なので気持ち良いですよね。
物件によっては付いていないところもあるので、気になるようであれば事前に確認しておきましょう。
■洗濯物を干してはいけない?!
マカティ市だけの話ですが、街の景観を保護するため、ベランダなどに洗濯物を干してはいけないという条例があるそうです。
じゃあどこに干すの?ってことになるんですが、出来るだけ外から見えないように低い位置に干すしかないんですね。
もしくは部屋の中ということになります。
もしマカティで生活する際は、面倒ですが気をつけてください。
■フィリピンの洗濯洗剤
フィリピンにも日本と同様に洗濯洗剤がスーパーやドラッグストアなどで売られていますが、日本と違うのは、全て粉タイプの洗剤で、液体タイプがないということ。
一昔前の日本のようですね!
液体タイプって溶け残りなどが一切ないので便利ですが、フィリピンでは買えないので粉タイプを使うしかありません。
ただ、気温が高いので溶け残りはほとんどなく、特に問題はないようです。
また、フィリピン人の間ではやたらと大量の洗剤を使うという習慣があるようです。
ただでさえ貧困層は手洗いで大変なのに、日本の2、3倍とも思えるような量の洗剤を入れて、アワアワにして洗うのが好きなようです。
確かにいい匂いにはなるし気持ちは良いけど、すすぎに時間がかかりますよね。
洗濯洗剤だって決して安いものじゃないはずなのに、そこはフィリピン人の謎です。
■外部の洗濯業者に委託する
コンドミニアムに住んでいる日本人の多くは、自分で洗濯をせず、外部に洗濯を依頼しています。
街中にはたくさんの洗濯業者がおり、洗濯・乾燥して丁寧にたたんで自宅まで運んできてくれるというサービスが普及しているのです。
1キロ25ペソ〜100ペソ(約50円〜200円)でやってくれて、かかる日数は3日間ほど。
量が多いほどお得になる業者が多いです。
追加料金もしくは無料でアイロンがけまでやってくれるというから、忙しい人にとっては本当に便利。
これは日本のコインランドリーとも違いますし、クリーニング屋さんとも違う、新しいサービスですね!
しかしながら、預けた洗濯物が一部紛失されたり、他の客のものが紛れ込んだりと、フィリピンらしい一面もあります。
あまり大事な衣服は預けずに自分で洗った方がよさそうです。
そもそも、フィリピンにそこまで大事な服を持っていくことがおすすめできません・・。
■最近は「洗濯ショップ」が人気
フィリピンの住宅街には、「洗濯ショップ」というものも広まってきています。
最新の洗濯機がいくつも置いてあり、短時間で洗濯・乾燥ができる場所となっています。
一見すると日本のコインランドリーのようでもありますが、ここは完全にセルフではなく、スタッフが常駐しています。
料金を払えば作業を全てお任せすることも可能。
出来上がる日時を教えてくれるので、その日以降に取りに行けばOKです。
仕上がりまでには2、3日かかりますが、追加料金でお急ぎサービスを使えば、5〜6時間でやってくれます。
洗剤や漂白剤なんかもここで売られていて、まさに洗濯に関することは全て揃っているショップというわけです。
利用料金は、1回70ペソ(約150円)程度で1回8キロまで洗濯・乾燥できます。
外国人はもちろん、地元のフィリピン人の間でも人気になっていて、経済成長に伴う生活水準の向上が見受けられます。
■コインランドリーも普通にある
ちょっと紛らわしいですが、「洗濯ショップ」のほかにコインランドリーもちゃんとあります。
日本と同じくセルフで洗えるところです。
有料でたたんでもらうサービスも利用できます。
洗濯ショップよりも値段が安く、日数もかからないため、実は一番良い選択肢かもしれません。
ただ、大量に洗濯物があっても自分で運ばなければならないというデメリットがあります。
■服がすぐボロボロになる?
フィリピンでは上記のような洗濯サービスが充実してきていますが、服が劣化しないように仕上げるような、日本と同じクオリティを求めることはできません。
やさしく洗う、みたいな概念がないのです。
どんな服も全力で洗うので、すぐボロボロになりやすい。
Tシャツなんかは安物だと脇の部分がすぐ破けます(笑)
洗剤も、おそらく日本のものより強すぎるのでしょう。
色の濃い服などは、色落ちも避けられません。
また、自分で洗濯して干す場合も、フィリピンは日光が強いため、服がバリバリになりやすいんですね。
乾燥機の熱も服にはダメージになります。
そういうわけで、フィリピンで生活する際はお気に入りの服は持ってこないことが大事です。
捨てる覚悟の服で臨みましょう!
■フィリピンで洗濯機を買う場合
フィリピンでもしも洗濯機のないコンドミニアムに入居し、自分で洗濯機を購入する場合は、全自動のものが10,000ペソ(約22,000円)、乾燥機付きのものだと設置代金込みで30,000ペソ(約66,000円)ほどになります。
日本で買うのと大差なく、地元民にとっては相当な高額商品であることがわかりますね。
自宅で洗濯をしたいなら洗濯機備え付けの部屋を探したほうが楽だと思います。
■お好みの洗濯スタイルが選べるフィリピン
いかがですか?
フィリピンには、「洗濯業者に預ける」「洗濯ショップを利用する」「コインランドリーを利用する」「自宅で洗濯機で洗う」「手洗いする」・・などのさまざまな洗濯の方法があるんですね。
フィリピン人はきれい好きで有名ですが、ここまで洗濯需要があるのを見るとそれも頷けます。
ただ、どの方法も日本で洗濯するより服にはダメージになるので、とにかく大事な服は洗わないこと!
住む場所や環境によっても、洗濯の方法は変わってきそうですね。
あなたのライフスタイルに合わせてベストな洗濯方法を選んでみてください!