県内で5年ぶりのデング熱、フィリピン帰りの男性が発症
フィリピンは熱帯の気候に属するため、日本よりも蚊を媒介した感染症にかかりやすい環境となっています。
特に注意したいのはデング熱です。
昨日31日に佐賀県健康増進課が発表した内容によれば、フィリピンに滞在した50代男性がデング熱と診断されていたそう。
日本でもデング熱に感染するリスクはゼロではないですが、この男性の場合はフィリピンでデング熱ウイルスを持つ蚊に刺されたことが原因と見られています。
男性は10月にフィリピンを訪れ、滞在中に症状が現れたそう。
帰国してから保健所管内の医療機関を受診したところ、デング熱に感染していることが発覚しました。
現在はすでに回復しているとのこと。
デング熱といえば、数年前に各メディアでも話題になっていたイメージが強いと思います。
最近は日本ではあまり聞きませんでしたが、今回県内で感染が確認されたの2013年7月以来だそうです。
デング熱は、主に「ネッタイシマカ」などの蚊によって媒介されるデングウイルスの感染症です。
「ネッタイシマカ」は日本には生息していませんが、日本全国に生息する「ヒトスジシマカ」もデングウイルスを媒介します。
気温や湿度が上昇すると蚊の寿命が長くなり、人へ感染しやすくなります。
デング熱にかかると、高熱、発疹、頭痛、関節痛、吐き気、嘔吐などの症状が出ます。
重症化すると「デング出血熱」や「デングショック症候群」を発症することがあり、これらは早期に治療が行われないと死に至る危険性があります。
特に重症化しやすいのは妊婦、乳幼児、高齢者など体力や免疫が弱い人たちです。
人から人へは感染しません。
健康増進課は、フィリピンなどデング熱の発生地域へ行く場合は、長袖や長ズボンを着用して肌をできるだけ覆うことや、忌避剤(虫除けスプレーなど)を使うなどして、蚊に刺されないよう予防することが大事だと話します。
また、サンダルよりも靴を履いたほうが良いでしょう。
足も意外と露出されていて気づかずに刺されることがあります。
また、フィリピンはあまり道路が綺麗に舗装されていないところがたくさんありますので、サンダルだと歩きにくいかと思います。
もしもフィリピンから帰国後に体調が悪いと感じたら、到着した空港の検疫ブースで申し出ましょう。
その後、症状が認められれば医療機関を受診し、フィリピンへ渡航したことを話してください。
ちなみにフィリピン国内でも、デング熱にかかったと思ったらすぐに病院にかかりましょう。
実はフィリピンでは比較的ポピュラーな病気で、医者も「あ、デング熱ですね〜」といった程度。
あまり深刻には考えられていないようです。
しかし、デング熱にかかれば日本だろうとフィリピンだろうと1週間程度入院する必要があります。
せっかくフィリピンに滞在しているのに、病院で1週間も過ごすのはあまりにももったいないですよね。
やはり、長袖、長ズボン、虫除けスプレーなどによる予防は軽視しない方が良いでしょう。
ちょっと気を使うだけで安心して旅が楽しめるのですから、ぜひ忘れずに対策してくださいね。