ドゥテルテ大統領の人物像と過激発言まとめ
フィリピンのドゥテルテ大統領は、麻薬撲滅戦争をはじめ、その過激な政策で世界中を震撼させています。
また、その活動の中では数多くの暴言や罵倒の言葉も発しており、話題に事欠きません。
今回はそんな、ドゥテルテ大統領の破天荒な行動と問題発言をまとめてみます。
強い批判を浴びながらも、彼が高い人気と支持率をキープし続ける理由が分かるかもしれません・・・。
<ドゥテルテ大統領ってどんな人?>
そもそもロドリゴ・ドゥテルテさんとはどのような人物なのでしょうか?
彼の経歴を見てみましょう。
ドゥテルテ氏は1945年3月28日に、フィリピンのレイテ島マアシンという場所で生まれました。
父は法律家、母は学校教師でした。
父親はフィリピンの独裁者であったフェルディナンド・マルコスの政権で閣僚を務めた経験の持ち主でもあります。
そんな両親の元に生まれた彼は、幼少期にダバオ市へ移り住みます。
大学時代にはフィリピン共産党の創設者であるジョマ・シソンとも深く繋がっており、大統領選では支持も受けていました。
共産党との協力にも積極的で、大統領就任後は共産党のゲリラとの間で無期限の停戦合意にも成功しています。
大学卒業後はダバオの検察官として約10年勤務、その後政界へと進出していきました。
1988年、ダバオ市長に就任し2001年まで務め、その後も合計6期務めたあと、2013年の市長選で再び出馬。
結局、7期目にも就任しました。
当時ダバオは、フィリピンで最も治安が悪い街として知られていましたが、ドゥテルテ氏の政策により、逆に「東南アジアで最も平和な都市」へと変貌させました。
具体的にはタクシーのぼったくりやスリがほとんどなくなるなど、犯罪率を劇的に軽減させたことで、国民から厚い信頼を得ることになります。
しかしその手法は「超法規的措置」と言われるもので、自警団組織が犯罪者を次々に私刑で殺害することでした。
そして2016年、ついにドゥテルテ氏はフィリピンの大統領選に勝利します。
選挙戦中は「フィリピンのトランプ」と呼ばれるほど、過激な発言で知られていました。
<フィリピン麻薬戦争>
さて、そんなドゥテルテ大統領が最初に着手し、世界から注目を浴びたのが、麻薬撲滅政策です。
彼は大統領に就任する前から麻薬撲滅に取り組むことを表明していました。
その方法は、麻薬犯罪に関わる容疑者を裁判にかけることなく、発見し逮捕する時点で射殺するというものでした。
わずか1ヶ月あまりで1800件が発生していたといいます。
また、警察だけでなく一般人にも、麻薬に関連する犯罪者を殺すことを認め、報奨金まで出す始末。
殺されることを恐れた犯罪者たちは一斉に自首し、刑務所はあっという間にパンク状態に。
これら一連の麻薬撲滅騒動を受けて、アムネスティ・インターナショナル(国連と協議資格をもつ非政府組織)や国連人権高等弁務官事務所などが猛反発。
超法規的な処刑をやめることを求めます。
しかし、ドゥテルテ大統領はこれに反発し、一時は国連の脱退すらほのめかしました。
<ドゥテルテ大統領の過激発言>
さて、そんなドゥテルテ大統領が残してきている衝撃発言。
その口の悪さはトランプ大統領をも凌駕する勢いです。
■オバマ元大統領に対して
「失せろ」
「地獄へ落ちろ」
「くそったれの意見は聞かない」
■暗殺を企図しているCIAに対して
「私が失脚?そうなれば、それも運命だ。運命にはさまざまなことが付き物だ。
私が死ぬなら、それも運命だ。大統領とは暗殺されるものだ。」
■アメリカ政府に対して
「私は戦いを望んでいるわけじゃない。
だが、あいつらバカなアメリカ人は弱いものいじめをする。いじめっ子で、厄介な害虫だ。」
■EUに対して
「地獄は満員だから、煉獄を選んだ方がいい」
■愛人問題が浮上した友人アルバレス下院議長への非難に対して
「アルバレスはキリスト教に改宗したことはない。
だから、自身が抱えることができる女性の数について、規則に縛られることはない。」
■金正恩に対して
「核兵器という危険なおもちゃで遊ぶバカだ。」
「丸々と太った頭は親切そうに見えるが、ろくでなしだ。」
■南シナ海でフィリピン領を侵犯する中国に対して
「私が保証する。ここに入り込もうものなら、血塗られたものになるだろう。
われわれは簡単には屈しない」
■国連に対して
「私を刑務所に入れたいのか?
あの馬鹿者たちは、生きたまま私を捕まえられるとでも思っているのか。」
■イスラム過激派組織に対して
「俺は本当にお前らの腹をかっさばくからな。酢と塩をよこせ。
お前らを食ってやるから。冗談じゃないぞ。」
■麻薬犯罪者に対して
「人道に反する罪だって?はっきり言えば、そもそも奴らは人間なんだろうか?
人間の定義とはなんだ?」
「人権?脳みそがあるなら、正しい文脈で適切にこの言葉を使え。
人を殺さずに戦争ができるか。」
「なぜ国連は我が国の問題に干渉してくるのか。殺害したのはたった1,000人だ。」
■ローマ法王フランシコ1世に対して
「ホテルから空港まで5時間もかかった。誰が来てるんだと尋ねたら法王だっていうんだ。
法王に電話して言ってやりたかったね。法王さんよ、この野郎、とっとと帰れ。
二度と来るんじゃねぇって。」
いかがでしょうか?
発言後に謝ったパターンもあるようですが・・・
相手の身分や自分の置かれているポジションなど、ドゥテルテ大統領にとっては何も関係ないようですね。
本心だと思いますが、もしかするとこれは彼のカリスマ性を高めるためのパフォーマンスなのかな?とも思ってしまいます。
一見すればかなりひどいことを言っていますが、それでも支持率や信頼度が維持されているところを見ると、彼の言動には人を惹きつけるものがあるのでしょう。
そして実際にダバオを平和で安全な街へと変えたという功績が、国民が彼に期待する要素でもあると思います。
ここまで包み隠さずに言いたいことが言えるのは、聞いていて何だか気持ちが良いものです。
これから彼が具体的にどのような実績を作っていくのか?
そして今後はどんな過激発言が生まれるのか?
ちょっとドキドキしながら見ていきたいですね!