意外と知られていない?マニラの楽しみ方
フィリピンに旅行に行こう!と思うと、まず最初に候補にあがるのはセブ島だと思います。
美しい海と砂浜でのんびり過ごせるリゾート地として、セブは有名ですよね。
また、日本からも近く時差もほとんどなく、しかも物価が安いとあって、気軽に短期間で遊びに行ける場所です。
だけど、フィリピンの魅力は実はリゾートっぽさだけではありません。
急速な勢いで経済発展している最中にあるこの国には、日本では見ることのできない様々な側面を持っています。
また、同じアジアであっても社会のしくみや人々の暮らしがどれだけ日本と違っているか学ぶのも面白いでしょう。
その様子は首都マニラで顕著に現れており、ちょっとエリアをずらすだけで、裕福な暮らしをしている人たちと貧困に苦しむ人たちが混在しているのを目の当たりにします。
私たちの日常生活では考えられないような光景に、ショックを受けることもあるかもしれません。
しかし、そんな発展途上な状態だからこそ、今しか知ることのできないフィリピンを体験しておきたいと思いませんか?
そこで今回は、メジャーな観光スポットではなく、マニラの歩き方、みどころをご紹介していきます。
<マニラの基本情報>
■マニラの気候
マニラは地理的には熱帯に属しており、1年を通して暑いです。
乾季、雨季に分かれていて、雨季はスコールがありますが、日本のように1日中シトシト雨が降ることはありません。
遊びに行くなら、12月〜5月の乾季がおすすめ。
暑いですが、日本の夏よりも涼しく快適に過ごせます。
ただし、6月〜9月は台風が頻繁にやってきて洪水や停電が起こるため、この期間は避けたほうが無難でしょう。
■マニラと日本の距離
日本からマニラまでは約4時間ほど。
短いフライトでその日のうちに到着できてしまいます。
時差はたったの1時間なので、現地から日本へ連絡する際もいちいち計算する必要がありません。
■マニラの言語
言語はタガログ語が母国語ですが、英語も公用語として浸透しており、住民のほとんどはバイリンガルです。
郊外や、十分に教育を受けられていない子供達が多い地域では、英語はあまり通じないこともあります。
マニラ市やメトロマニラでは、英語ができれば言葉に困ることはまずないでしょう。
■マニラの治安
フィリピンは治安が悪い、というイメージを持っている人が多いと思います。
マニラも基本的には治安が良いとは言えません。
スリ、盗難、強盗などは珍しくないので、常に気を張って歩く必要があります。
しかし、ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)のような新興都市で富裕層が多いエリアは、比較的安全です。
街の景観もとても綺麗に整備されており、犯罪とは無縁そうな雰囲気となっています。
マニラの中でも、中心地から外れたところはかなり危険度が上がります。
特に、スラムになっているような場所は、金銭を狙われるばかりでなく命の危険もあるので、絶対に行かないようにしましょう。
いずれにしても、スマホや財布をポケットに入れないことや、派手な格好をしないこと、アクセサリーなどを身につけないことなど、最低限の注意をしていればそれほど神経質にならなくても大丈夫です。
■マニラの交通
マニラと言えば、渋滞!というくらい、交通渋滞が大きな問題となっています。
本来は15分で着ける場所が、1時間かかるのは日常茶飯事です。
現在国を挙げて道路などのインフラ整備が進められています。
マニラにはMRT、LRTという鉄道も走っていますが、こちらも混み合っているのでなかなか載せません・・・。
ではマニラではどうやって移動するのかというと、日本人はほとんどタクシーを利用することになります。
マニラのタクシーは初乗り40ペソ(約88円)と格安であるため、日本の電車のような感覚で使えます。
ただし、それでも渋滞は避けられないので、時間に余裕をもってお出かけしましょう。
タクシーの他に、乗り合いタクシーの「ジプニー」やバイクにサイドカーの付いた「トライシクル」などもありますが、安全面で言うと日本人にはあまりおすすめできません。
<マニラの観光スポット>
フィリピン旅行といえばセブでしょ?マニラには何があるの?という方にも、ぜひマニラの観光名所を知ってほしいと思います。
セブほどメジャーではないものの、マニラにも見応えのあるスポットがいろいろあるんです。
■リサール公園
フィリピンの独立運動で指揮をとっていた英雄「ホセ・リサール」が処刑された場所として有名な公園。
公園内には彼の遺骨が納められており、記念碑が建っています。
しかも、そこは24時間警備員によって守られており、どれだけフィリピン人にとって重要な場所かよくわかります。
噴水やモニュメント、子どもの遊び場のほか、綺麗に整備された庭園があり、緑を楽しみながらお散歩するのにぴったりです。
ランやシダ植物、熱帯の植物が生い茂り、マニラの人々の憩いの場となっています。
夕方には「Dr. ホセ・リサールの殉死」という音と光のショーも行われています。
■マニラ・オーシャンパーク
東南アジア最大級の、水族館を中心とする海洋テーマパーク。
ガラスのトンネル型水槽が印象的です。
中にはホテルやレストランも併設されています。
チケットにはいろいろな種類があり、600ペソ〜1000ペソほどです。
子ども向けの遊び場などもあるので、ファミリーにもおすすめです。
■サンチャゴ要塞
かつてマニラで最も重要だった防衛の拠点です。
城壁で囲まれたイントラムロス(16世紀にスペイン人たちによって建てられたマニラの最古の地区)の中にあります。
最初にスペイン人がマニラ支配の拠点とした場所でもあります。
英雄ホセ・リサールの記念館もあり、リサールの著書、衣服、芸術作品などを見ることができます。
彼は革命家であると同時に、画家や小説家など、さまざまな芸術的な顔も持っていたそうです。
また、リサールが処刑前に投獄されていた独房も一見の価値ありです。
■サン・アングスチン教会
サン・アングスチン教会は1587年〜1606年に建てられたフィリピン最古の石造りの教会。
世界遺産である「フィリピンのバロック様式教会群」の1つです。
こちらもイントラムロス内で破壊されずに建設時のまま残されている教会はここだけです。
古いまま残されているため外観は老朽化が進んでいますが、内部は美しさを維持しています。
サンチャゴ要塞のすぐ近くにあり、結婚式会場としても使われているマニラのシンボルです。
観光客ももちろん入れますが、現地の信者たちが毎日礼拝に来ています。
■マニラ・ゴールデン・モスク
フィリピン人は80%がカトリック教徒ですが、ミンダナオ島の南部へ行くとイスラム教徒も存在しています。
マニラ中心街にあるこのモスクは、マニラに住むムスリムが集う場所です。
キリスト教の国で見る、イスラム教のモスクというのは、なんだか不思議ですよね。
名前の通り黄金色に輝いており、礼拝の時間には多くのムスリムたちがやって来ます。
観光する際は、お祈りの時間は避けること、そして肌の露出は控えることがマナーです。
入場料などはかかりません。
このモスクがあるエリアは治安はあまり良くないので、昼間に訪れるのがおすすめです。
いかがですか?
意外と知られていないマニラの魅力が伝わったでしょうか?
セブでリゾート気分も良いけれど、マニラの歴史的建造物を訪れて知識や教養を深めるのも面白いですよ。
その国のことを知れば知るほど、旅もより楽しめるようになります。
マニラの現在の姿を照らし合わせて、これからこの国がどう変化していくのか考察してみるのも良いですね。
特に、英語留学やビジネス展開を考えている人には、こういった知識も役に立つことが多いでしょう。
遊びたいだけでなく、学ぶのも好き!という方はぜひ、あえて首都マニラという今大きな変化の中にある都市を肌で感じてみてくださいね。