プレビルド物件購入時のリスクと注意点とは?
フィリピンの経済が飛躍的に成長するに伴い、不動産の価格も上昇しつつあります。
そのため、価格が上がりきる前に購入し、キャピタルゲインを得るという投資は、日本人を含め海外投資家に急速に広まっています。
当然ながら物件数には限りがありますから、早いもの勝ちです。
一般的には、プレビルドの物件を購入することになります。
プレビルド物件とは、まだ工事が始まっていない、計画段階のコンドミニアムです。
完成に近づくにつれて価格が上昇するため、竣工前に予約購入し、完成後に売却益(キャピタルゲイン)を得るというのがスタンダードとなっています。
しかし、プレビルド物件の購入には、一定のリスクが伴います。
どのようなリスクがあるのか?どう回避すれば良いのか?を見ていきましょう。
■物件が完成しないことも?
ちょっと信じられないことかもしれませんが、フィリピン不動産は計画があっても工事がなかなか竣工しなかったり、最終的に物件が完成しないこともあります。
1年くらい工期がずれることも、想定しておくべきです。
計画段階で頭金(あるいは全額)を支払うことになる上、何年も工事が始まらず、何のリターンもない状態が続くこともあるので、忍耐が必要です。
さらに、3年も5年も待っている間に、実は物件が完成していた、なんていうパターンもあります。
多くの場合、仲介業者が購入者へ連絡できていないケースです。
この場合、完成しているにも関わらず物件が引き渡されないだけでなく、完成時に払うことになっている残金が未払いになってしまっていることもあります。
プレビルド物件を購入したら、どのくらいの期間で完成するのか確認するのはもちろんですが、定期的に現段階での工事の進行度合いをチェックすることも大事です。
■悪徳、詐欺を働くエージェントもある
これだけフィリピン不動産が人気とあって、詐欺を働こうとする悪徳エージェントも残念ながら存在します。
英語がわからない日本人をカモに、完成する予定のない物件を契約させたり、無資格でブローカーとなっている業者もあります。
優良なエージェントの場合、約束した物件に関しては予約金を払うなどしてしっかり押さえています。
フィリピンのローカルなエージェントはもちろんのこと、日本人の運営するエージェントであっても、簡単に信用するのはリスキーです。
エージェントを選ぶ際には、本当に信頼できるのかどうかを自分で確認するスキルも必要です。
■融資を受けたいなら時間的余裕を持って
コンドミニアム購入時には、頭金を払い、完成後に残金をローン払いすることもできます。
その際、現地の銀行から融資を受けることが可能です。
しかし、融資を受けるためには審査があり、2ヶ月ほど要します。
もし工期が遅れて完成時期がずれると、査定に必要な時間が確保できないことも。
そうすると、結果的に融資が受けられないこともあります。
また、融資自体は受けられることになっても、必要な金額が借りられないこともあります。
フィリピンでローンを組もうとすると、こういった様々なイレギュラーなことが起こり得ますので、可能な限り現金で購入するのがオススメです。
海外で不動産を購入しようとすると、言葉の壁だけでなく法律や慣習の違いなどによって、スムーズにことが運ばないことも多々あります。
やはり、フィリピン事情に精通していて信頼できるエージェントを選ぶことが、まず第一歩と言えるでしょう。