日本とフィリピンの関係と未来
フィリピンと日本の関係というのは、実はあまり取り沙汰されていません。
また、互いの歴史的関係についても案外知られていないようです。
フィリピンはかつて、日本の統治下だったこともあります。
そのため、フィリピン人の日本人に対する感情は、必ずしも良いものとは言えないこともあります。
特に戦争を経験してきた世代の人たちの中には、反日感情を抱いている人もいるでしょう。
しかし、時代は劇的に変わりつつあります。
戦後、日本はフィリピンへの支援を続けてきました。
自由貿易協定も結び、フィリピン経済の発展に大いに貢献しています。
現在フィリピンにとって、日本は最大の輸出国です。
輸入国としても、3番目になります。
お互いにとって良い関係が築けていると言えるでしょう。
日本の数多くの企業がフィリピンへ進出し、フィリピンの不動産を購入する日本人が増え、フィリピンへ移住する人口も増加しています。
「フィリピンのトランプ」と言われてしまうほどの、大胆すぎる政策で話題に事欠かないロドリゴ・ドゥテルテ大統領。
もともとダバオの市長で、一番治安の悪かった場所を逆に一番安全な場所へ変えた、という功績もあり、フィリピン国民からの支持は圧倒的です。
違法薬物の取り締まりや汚職の撲滅では人権侵害だと訴えられたり、横暴な態度を非難されたりもしていますが、実際に国を根幹から変える力がある人物として期待されているのでしょう。
そんな賛否両論ある彼ですが、日本の安倍首相との関係は良好です。
最大の援助国の代表なので当然かもしれませんが、日本に対しては「心から感謝している」とコメントしています。
中国の習近平国家主席と会談した際は、ガムを噛みながらポケットに手を突っ込んで臨むといったシーンが話題となりましたが、安倍首相との会談時にはネクタイを締め真摯な態度でした。
国交だけでなく、一般のフィリピン国民の日本に対するイメージも良好なようです。
ほとんどのフィリピン人は日本人に対し、「礼儀正しい」「親切」「控えめ」「優しい」などの印象を持っています。
また、日本が持つ技術にも興味があり、日本から学びたいと考えているフィリピン人も多いです。
フィリピンでは海外に出稼ぎに行くOFW(Oversea Filipino Workers)が大勢いますが、日本へ来て農業や医療業界、福祉、家政婦などの仕事をしている人も多いです。
さしあたって、日本とフィリピンの未来は、比較的平和で穏便なものとなりそうです。
お互いにとってメリットのある関係を継続し、さらに発展を支える関係になれると良いですね!