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HIV(エイズ)感染者が増え続けるフィリピン


世界中へ蔓延し続けているHIV感染。
国連とフィリピン政府が発表した報告書によれば、フィリピンはアジアで最も患者が増えているそうです。
他のアジア諸国では減少しているところを見ると、フィリピンは対策が急がれる状況となっています。

HIV患者が増えている主な要因は、男性同士の性行為によるものです。
彼らは、インターネットの普及により、年齢が低いうちから性交渉の相手を見つけ、不特定多数との関係を持つようになりました。

また、現在ドゥテルテ大統領が麻薬関連犯罪者撲滅のために次々と刑務所へ犯罪者を送っているため、刑務所が大幅にキャパシティオーバーしており、寝る場所もろくに分けられておらず、監視も甘い中で、そういった行為が多発しているようです。

それに加え、貧困から教育をまともに受けられない青年たちが、そもそもHIV感染経路についての知識を持たずに性交渉していることも挙げられます。
報告によれば、HIVの感染や予防についての知識をしっかり持っているフィリピン人は、全体の35%程度しかいないとのこと。
知らない間に感染し、命を落としているということになります。

もちろん、男性だけではありません。
女性患者も増えているので、日本人がむやみに現地女性と関係を持つことは非常にリスキーです。
事実、フィリピンパブなどで知り合った女性から性感染症をもらうのは珍しいことではありません。

これまで世界では、7,610万人がHIVに感染し、350万人が亡くなっています。
治療や薬はどんどん新しいものが開発されており、以前よりも延命できるようになりましたが、ウイルスも新しい型が登場し始め、薬に耐性のあるものも発見されています。
人間が太刀打ちできる範囲はまだまだ限られている状況です。

貧困、教育格差、刑務所のパンク・・・複雑に絡み合った様々な社会問題がフィリピンのHIV患者を増やしていますが、ドゥテルテ大統領は、麻薬犯罪と同様にHIV患者も撲滅させると言及しています。
どのような対策を打ち出していくのか、期待したいところです。