フィリピンのゴミ問題と貧困層の子供たち
フィリピンの経済格差は非常に大きく、富裕層には日本人のお金持ちよりも豊かな人がいる一方で、底辺の貧困層にはその日に食べるものもろくに手に入らないような生活をしている人たちもいます。
マニラの北西部にある「ナボタス」という街は、フィリピンで有名なスラム街。
ここには世界的にも珍しい「墓地スラム」があるほか、巨大なゴミの山が存在します。
この地区に住む住民や子供達は、このゴミの山から売れそうなゴミを拾い集め、それをジャンクショップに売って収入を得ています。
といっても、稼げるのはわずか日給50ペソ(約130円)程度。
家族全員でこのゴミ拾いをしても、十分な食べ物を買うことはできません。
ゴミは、ゴミ山以外にも川に大量に流れています。
あらゆる種類のゴミが川面を覆い、腐敗している中で、子供達はこの川に入り、お金になりそうなものを探します。
この劣悪な環境は、当然のことながら肺炎や結核などの深刻な病気を生み、多くの貧困層が命を落としています。
また、ゴミ山はただ単に高く積み上げられているだけなので、時折雪崩のように崩れ落ち、その下敷きになって亡くなる人もいます。
フィリピンの多くのゴミ処理場は、このようにゴミを燃やすこともせず、埋めるわけでもなく、ただ積み重ねていく処理システムとなっています。
人口が増えればゴミも増える一方です。
今後どのように対処していくつもりなのでしょうか。
また、根本的な貧困問題にも向き合わなければなりません。